孤独なカラスのラノベ備忘録

勝手気ままにラノベの感想を書き連ねるだけのブログです。

緋弾のアリア (6) 絶対半径 キリングレンジ 2051

 

 ~あらすじ~

東京武偵高校、そこは武力を行使する探偵―通称『武偵』を育成する特殊な学校。強襲科の超エリートでSランクの最強武偵・アリアのパートナーに選ばれてしまった(普段は)ただの一般人・遠山キンジに、Sランクの天才狙撃手・レキが勝負を挑んできた。圧倒的な力の差を見せつけてキンジを打ち負かしたレキは、キンジと一緒に暮らすことを強引に決めてしまう。一方、パートナーを取られたアリアとキンジの間には壁が生じてしまい…。そしてチーム編成を決めるための『修学旅行1』が始まる。はたしてレキの真意は―!?大スケールアクション&ラブコメディー第6弾。

 

 

レキ!レキ!最初から最後まで全部レキ!

いつものメンツにはお休みいただいて、最初からいた割に、いまいちキャラが掴めていなかったレキにスポットを当てた今回。

前回の爆弾発言後、付きまとうようになったレキに苦労しつつ、アリアとすれ違ったり好戦的な留学生にコテンパンにされたりと、今回のキンジはいいとこなしですかね。

そのかわりなのか、今までため続けてきたレキの魅力が爆発。

これまでなにを考えているのかよくわからなかったレキですが、ようやく少しわかったような気がしないでもないです。

......とにかく!無表情キャラの微笑みは反則ですって!本当にありがとうございます!

可愛さだけでなく、その実力も十分に発揮されていました。超遠距離狙撃、跳弾を利用した狙撃、鷹の目。さすがはSランク武偵。

でも、その上を行くココっていったいどれだけの強さなのか......インフレが加速しそうでちょっと心配ではあります。

次回は決着がつくのでしょうか?ワクワク。

 

 

 

 

 

 

とある飛空士への追憶

 

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

 

 ~あらすじ~

「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。
次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美しさの少女。そのファナと自分のごとき流れ者が、ふたりきりで海上翔破の旅に出る!?
...圧倒的攻撃力の敵国戦闘機群がシャルルとファナのちいさな複座式水上偵察機サンタ・クルスに襲いかかる!
蒼天に積乱雲がたちのぼる夏の洋上にきらめいた、恋と空戦の物語。

 

 

ただの飛行機乗りと一国の皇女が出会い、恋に落ち、そして離れ離れになるまでを描いた、一夏の物語。
「貴様にひとつ、重大な任務を託したい」
「次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ、中央海を単機敵中翔破せよ」
物語は、主人公シャルルが『姫を無事に許婚の元に送り届けろ』という任務に着く所から始まります。
総飛距離1万2千km。敵の追撃を躱しながら華麗に水上偵察機を操るシャルル。
数日のフライトの中で、シャルルと皇女フィナは徐々に心を通わせていき、やがて二人は報われないと分かりつつも恋に落ちていくーー
身分違いの恋!報われない思い!あーいいなぁ!!
それでもひたすらに目的地を目指して飛び続けなくてはならないのです……うぅ。
さらに二人の過去が涙を誘うんですよね。
空戦描写も素晴らしいです。美しい空と雲を背景に、華麗に舞う偵察機サンタ・クルス。追撃戦はまさに激闘でした。
何度も美しい空が登場し、物語を盛り上げますね。
二人は、長いようで短かったフライトの果てに、ついに目的地にたどり着きます。
身分違いの恋の結末は悲しい結末なんだろうと思っていましたが、こんなにも美しく締めくくるとは思いませんでした。最高の読後感です。
うーん、もっと早く読むべきだったね!

 

 

 

円環少女

 

円環少女 (角川スニーカー文庫)

円環少女 (角川スニーカー文庫)

 

 ~あらすじ~

私は戦う。この〈地獄〉で——灼熱のウィザーズバトル開幕!
〈円環大系〉と呼ばれる魔法を使い、100人の魔導師を倒す運命を負った少女メイゼルの前に現れた、音を操る〈神音大系〉の騎士。メイゼルを排除しようとする彼らの狙いとは!? 魔導師たちの過酷な戦いが始まる!

 

 

『現代異能×SF』なファンタジー作品。今更ではありますが、こういった過去の名作にも少しずつ手を伸ばしていきたいなと思っています。

内容は、異世界からやってくる魔法使いたちを管理する組織で働く主人公が様々な事件を解決する、といった感じでしょうか。

主人公・仁の能力は、初めて登場したときはえ―そんなの無敵じゃーん!?と思いつつ読んでいましたが、これは大きな間違いでした。大きなハンデのある能力で、一度は返り討ちにあいます。そこからの再起がかっこよかったですね。

ロリヒロインラノベ特有の信頼関係の美しさも魅力の一つ。女子高生ヒロインも完備。さまざまなニーズに対応できる親切設計。

重厚な雰囲気で進むことが多いですが、意外とギャグも冴えていて笑ってしまいました。瑞希が真顔で踊ってるの想像したらツボに入りました。

全体的に文章は説明が多く、概念的な語りがメインなのでやや重いですが、読みごたえがあってよかったかなと思います。

日常シーンとのメリハリにも助けられつつ、後半は勢いが出てきてぐいぐい引き込まれました。

説明のすべてを理解した気には到底なれませんね~w これを理解するには再読が必要かもしれません。

とはいえ、さすが名作と言われるだけあって非常に良かったです。世界観を理解することさえできたらガンガン面白くなりそうです!

2巻からは読みやすくなるようなのでそちらにも期待しようかなと思います。

東京レイヴンズ (13) COUNT>DOWN

 

 ~あらすじ~

上巳の日に二度に渡って起こされた大規模霊災テロ。その三回目――「本番」が間近に迫る中、味方を増やそうと夏目たちは秘かに動く。一方、陰陽庁側はなんと『北辰王から霊災テロの予告があった』と発表し――!?

 

 

『雌伏』の巻。全面対決の前の独特の緊張感に包まれて物語は進行していきます。

前回、ついに再会を果たした夏目たちは、天海の指示のもと、木暮を陣営に引き込むべく動き出します。

もう、ここのところずっと非日常が続いていますが、ふとした瞬間に『あの頃』の面影を見ると、どうしても目頭が熱くなってしまいますね。

さて、今回のメインは木暮でしょうか。

陰陽庁に残った理由も、バトルシーンもめちゃめちゃかっこいい!

なるほど、三羽烏がそれぞれの陣営についていたのかーと納得しました。

春虎たちも三羽烏もそうですが、『仲が良かったのに今は離れて活動している』って状況が多くてもどかしいですね。

だがしかし!たまにしか出てこないからこそかっこいいんですよ!わかりますか.....?

わかって!

まったく隙を見せてくれない敵に、徐々に追い詰められていく春虎や夏目たち。激突の時は近いです。

次回、『静寂』を経て『激動』へ。舞台は整った......!

 

 

 

 

ギフテッドII

 

ギフテッドII (電撃文庫)

ギフテッドII (電撃文庫)

 

 なんかあらすじ無いんで自分で簡単に書きますね。

無事試験を突破した弥助たち。仲間内で唯一幹部となった綾芽の誘いで強引にシンガポールに連行されます。そこでの仕事は選挙の応援。『天子峰』内からの刺客、ライバル企業『イデア』らと競合しつつ、立候補者をみごと当選させるべく奮闘するお話でした。

 

 

1巻に比べて、格段に良くなっているように思います。

二転三転する状況、途切れない緊張感。

次々と予想外の出来事が発生して、次は何が起こるのだろうかと、ワクワクしながら読むことができました。

1巻から少しずつ感じさせていた主人公の心境の変化が、ついに花開きました。

それまでは他人のことはあまり眼中になかったはずなのに、いつの間にか相手の気持ちを考え、「力になりたい」と思えるようになっていたことに気が付きます。

些細な出来事の積み重ねが、やがて大きな変化を生むという、簡単なようでいて非常に繊細な心の変化を見事に描き切っていたと思います。

その変化は、数は少ないけれど確実に周りに影響を与えました。

「ここから始めよう......ここが、僕たちの始まりの場所だ......!」

この一言から一気に、まるで止まっていて時が再び動き出すように流れが変わります。

形勢不利からの、どんでん返し。驚きの逆転劇に鳥肌が立ちました。

今回は冷静な駆け引き、策略に加えて、熱い「煽動」で民衆の心を掴むという展開もあり、素晴らしかったです!

そして最後の一言にドーンと突き放されました。その余韻に浸りつつ、ふと我に返ると『続きが刊行されていない』という事実だけがそこにありました。絶望。

ギフテッド

 

ギフテッド (電撃文庫)

ギフテッド (電撃文庫)

 

 

 ~あらすじ~

ギフテッド―それは神から与えられた頭脳を持ちながら、苦しみから逃れられない悲劇の存在を指す。世界最高峰の企業、天子峰。その幹部となるために、俺たちはある試験を経て閉鎖都市にやってきた。集まったのは天才ばかり。ただし、人権のないZランクの市民という扱いで…。勘で、必ず正解を当てることのできる小学生エル。不自然なほど完璧な才色兼備の女子高生、光明寺綾芽。そして退屈から逃れたかった俺、加納弥助。何十人といる候補生たちの中で、栄光を掴むのは誰なのか。命賭けのゲームが始まる。

 

 

「学校で俺は、植物を目指していた」

......!?

僕は何か、とんでもないものを読んでしまったのではないだろうか。

てなわけで、ちょっと異常な主人公が異常な採用試験に挑むというストーリー。

一般的なものさしで測ることができない特殊性を持った人たちが集められ、超大企業『天子峰』の幹部になるべく策を練り、裏を読み、頭をフル回転させて競い合います。

もともと頭脳戦が好きというのもありますが、この作品の『どこか普通ではない感じ』にこれでもかというほど引き込まれました。

突然放り込まれた極限状態の舞台の上で踊らされる候補生たち。

『混乱』は『暴力』を呼び、やがて『混沌』へと移り変わっていきます。

また、それに合わせた『心情』の変化も巧みに描かれていました。

群集心理を利用した頭脳戦にも痺れました。

エルの力が活かされるシーンが少なかったのは少し残念ですが、そこは2巻に期待です!

世界の終わりの世界録<アンコール>3 熾天の女神

 

 ~あらすじ~

伝説の英勇エルラインが遺した至宝「世界録<アンコール>」。その在り処を世界中の国や旅団が探し求める時代――レンたち「再来の騎士」は竜帝カルラとの激闘を経て、世界録の在り処を推し当てる。“その地"の封印を解除するため、一行は天界を総べる女神レスフレーゼの下へ旅立つ。時同じく、世界最大の旅団「王立七十二階位特務騎士団<エルメキア・ダスク>」が、天界への侵略を画策。さらに聖女エリエスや剣聖シオンたち実力者は、得体の知れぬ不穏な脅威との遭遇を予見する。「強くなるさ。……これ以上、守ってもらう立場で
いたくない」。その決意は世界を震わす狂詩曲の一片となり、偽英勇を歴史上にたった一人の存在へと昇華させる――いま、最も王道を行くファンタジー、覚醒の第3弾!

 

 

主人公プチ覚醒回!素晴らしいですね。

内容。天界で女神(かわいい)に会い、地上に戻って聖女(かわいい)に会います。そして襲いかかる五代災や謎の発行体を四大精霊(かわいい)と協力して撃退する、という感じでしょうか。

この作品の『直球ファンタジー感』は最大の魅力かなと思います。秘境探検とかロマンに溢れていてワクワクしますよね。

今回は天界編ということで、フィア先輩にスポットが当たっています。

一応天使なんだからそこはおしとやかに弓矢使っといたほうが、ほらイメージ的にも......いやなんでもありません!キャーこぶし1つで戦う先輩かっこいいー!

三大姫はバランスが取れていますよねー、実年齢は置いといてお姉さんキャラのフィア先輩、実年齢は置いといて同年代キャラのキリシェ、実年齢(ry 年下キャラのエリーゼ。どんな需要にも対応できるスタイル!

レンもいい主人公です。今はまだ彼女たち三大姫の足元にも及ばないけど、それでも旅団に誘ってくれた期待に応えたいと必死に努力する姿が最高に熱くて、まだ自分は弱いんだ、と感じるその悔しさが少年をまた一つ強くしたんだなぁと思うと心から泣けます......。

「ああ、大丈夫だよ......もう迷わない」というセリフが印象的でした。

あとがきの予告を見ると次回はさらに盛り上がるようで、今回がこれだけよかったので期待しちゃいますね。

精霊に愛された少年の冒険譚は、今後どのように紡がれていくのでしょうか。