孤独なカラスのラノベ備忘録

勝手気ままにラノベの感想を書き連ねるだけのブログです。

妹さえいればいい。

 

妹さえいればいい。 (ガガガ文庫)

妹さえいればいい。 (ガガガ文庫)

 

 ~あらすじ~

“はがない”の平坂読、最新作が登場!! 


「アマゾンレビューは貴様の日記帳ではない!」
荒ぶる小説家・羽島伊月は、未だ見ぬ究極の妹を創造すべく日夜奮闘する現代のピグマリオンである。彼の周りには、作家やイラストレーターや編集者や税理士など個性的な人々が集まっている。愛も才能もヘビー級、残念系美少女のハイエンド・可児那由多。恋に悩み友情に悩み夢に悩む青春三冠王・白川京。闘志を秘めたイケメン王子、不破春斗。人生ナメてる系天才イラストレーター・ぷりけつ。頼れるけど頼りたくない鬼畜税金セーバー・大野アシュリー。闇を抱えた編集者・土岐健次郎――。
それぞれ迷いや悩みを抱えながらも、ゲームをやったり旅行に行ったりTRPGをやったり、たまには仕事をしたりと、賑やかで楽しい日常を繰り広げる伊月たち。そんな彼らを温かく見守る完璧超人の弟・千尋には、ある重大な秘密があって――。

各界から絶賛の声多数(本当)! 『僕は友達が少ない』の平坂読が放つ、日常ラブコメの到達点にしてライトノベル界の現実を赤裸々に晒す衝撃作。言葉の鋭刃が今、世界と担当編集の胃に穴を穿つ――!!!!

 

 

 

例えるなら、そう、『奇跡的に美味しく出来上がってしまった闇鍋』といったところでしょうか。もうね、カオス。

内容は......内容?

いったい何だっただろうか。うーん、狂人たちの宴ですかね。変態作家がゆかいな仲間たちと作家ライフを謳歌する物語だったはずです。

平坂先生が作家人生の中で体験した、辛いことから楽しいことまでありとあらゆる出来事をまとめてぶち込んだんじゃないかなと思います。最近、ベテラン作家の『ラノベ作家モノ』、多いですよね。

にしても、作家ってこんな刹那的な生き方をしているんですねぇ......。でもすっごく楽しそう。

同期と集まって酒を飲んだり、感情のおもむくままに旅をしたり、『ウミガメのスープ』で遊んだり、TRPGセッションをしたり。

 ある程度長く作家をやっていて、そんな中で見つけた『楽しいこと』を共有したい、そんな思いがあったんじゃないかなーと。

もちろんそれがしっかりエンターテイメントとして成り立ってるというのはさすがです。キャラは個性的でかわいいし、イラストも素晴らしいです。

妹に対する異常なこだわり、メタネタ、やけに詳しいビール描写、下ネタの圧倒的表現力。笑えるネタも随所に仕込まれていて飽きません。

『作中作がすごく面白そう』の法則に漏れず、『ウミガメのスープ』やTRPGセッションがすごく面白そう。セッションの続きはぜひ見たいです!

ということで、僕はかなり楽しめたと思いますが、まあ確かに、人は選ぶかもしれませんね。独特な作品ですので。