孤独なカラスのラノベ備忘録

勝手気ままにラノベの感想を書き連ねるだけのブログです。

断末のミレニヲン (2) いつか還らざる者たちへ

 

 ~あらすじ~

絶望の果てにアトル達が辿り着いた王国キャメローにも屍霊の魔の手が伸びていた! 陥るは絶体絶命の危機。現れたのは救いの手か、それとも恐るべき罠か。今まさに風雲急を告げる屍霊幻想一大叙事詩、衝撃の第二幕!

 

 

誰が死んでもおかしくないとは思ってましたが、まさか、ね......。

凄まじい衝撃と絶望でした。

命からがら逃げてきた先もゾンビだらけ。大パニック!という感じのお話でした。

もうね、嫌な予感はしてたんですよ。そりゃあもう右も左もゾンビ、ゾンビ、ゾンビ......誰も死なないなんて甘っちょろいことは考えてなかったですけど、まさかこう来るとは......。

アトル君の女に弱い性格は最高に好きです。かわいい子を見るとすぐに目移りしちゃうし、危機的状況でもやましい心を捨てきれない感じ。十文字先生の秀逸な心情描写も相まって、下心丸出しだったり、パニックに陥ったりするアトル君の姿が丁寧に描かれていてよかったです。

もうこの手のパニックホラー好きなら間違いなく楽しめると思うのですが、どうやら3巻が出るかは微妙なところらしいです。この終わり方で3巻が出ないとか絶望でしかないので、ぜひ、なにとぞ、頼むから、3巻のほうをよろしくお願いします......。

 

 

2015年4月のまとめ

誤解のないように言っておくと、ここにまとめられる作品は僕が4月のうちに読んだ作品であって、4月に刊行された作品とは限りません。大体僕は1か月遅れくらいで新刊を読んでいるのでこういう事態になるんですね。

4月は忙しく、15冊しか読めませんでした。これから受験勉強が本格化するのでますます読めなくなっていくものだと思われます。辛い。

今回は3作品をピックアップ。では行ってみましょう。

leafriver.hatenablog.com

絶賛アニメ放送中のダンまち。最新刊です。

アニメではやれ『例の紐』が何だ『ロリ巨乳神様』が何だと騒がれていますが、原作読者的にはうーん、という感じ。

ダンまちの良さというのは『萌え』じゃなくて『燃え』なので、もしアニメから原作に入るという方がいましたら、ぜひその熱さに注目してほしいですね。

leafriver.hatenablog.com

ムシウタは未読なんですが、長編シリーズの作者さんの新作ということで、1巻から上下巻構成です。下巻を読んでみないことには最終的な判断はできないのですが、上巻だけでも十分に面白かったと思います。これも長いシリーズになってくれたらうれしいですね。

leafriver.hatenablog.com

大反響を呼んだあの1巻からどうやってつなげてくるのか、という点を注目して読んでいましたが、これまた素晴らしい展開。上げて落とす、落として上げる。アップダウンの激しい作品です。

 

以上!早く受験勉強の呪縛から解放されたいです。

 

さびしがりやのロリフェラトゥ

 

 ~あらすじ~

「変猫」のさがら総が贈る、新青春エンタ!

ぼくらの学校には、血を吸いつくす吸血姫がいる――。クラスメイトたちのあいだでまことしやかに囁かれる噂は、真実だった。理想と現実のバランスに苦悩する高校生作家、常盤桃香は深夜の旧校舎で怪異と出会い、風変わりな姫とおかしな会話を紡ぐことになる。「汝、無礼である。如何なる理由でここを訪れるか?」「おでんを作ったので」「……おでん?」「こんにゃくもあります!」「……こんにゃく?」けれど、ふたりの奇妙な友情は、死体の出現をもって終わりを告げた。常識人的いじめっ子、自爆系宇宙ロボット、そして“正義の味方の敵”のぼく。優雅なる吸血姫を取り巻く人間関係は多角的に入り組んで、表と裏が混じりあい、複雑怪奇な青春群像劇を織り成していく。「だれもが静かに平和に暮らすだけの話を書きたかった」「いいかな? だれもそんな話は読みたくないんだ」――これはぼくたちの悩みを笑い飛ばす物語だ。そして、ハッピーエンドになるべき物語だった。『変態王子と笑わない猫。』のさがら総が挑む、新機軸の黄昏ロリポップ! 誰にも先が読めない青春ミステリアスコメディ、開幕!

 

 

人にはそれぞれ『主観』があって、違う視点から見た物語は違った色合いを見せるよね、という話。

内容は、ミステリアスなロリのフェラトゥと奇想天外な人間たちによるちょっと切なく複雑怪奇な青春群像劇、といったところでしょうか。

『ミステリアスなロリのフェラトゥ』って字面やばいですね。このタイトルを考えた人は天才の類でしょう......。

その実、中身はかなり真面目(失礼)。様々な人物の一人称視点により物語が多角的に展開されていき、真相に迫っていきます。

ある人の語りでは悪者に見えていても、別の人から見てみると善人だった、みたいな。

まあ、真面目な話だったはずがロリをペロペロする話になっていたりして思わず戦慄、みたいなこともありますがw

突飛なキャラ・設定・難しいテーマと、一歩間違えると破たんしそうなものですが、それをきっちり一つにまとめ上げているのはさすがだなぁと思いました。

続刊があるのかはわかりませんが、あるにしろないにしろ次が非常に楽しみです。

 

余談ですが、最近は人気作家による新作刊行が多いですよね。電撃が絶ナルとかドウルマスターズとかカナエの星とかエロマンガ先生とか出してきたあたりからその流れを感じます。ガガガの新作ラインナップもかなりのものですし、この後にはわたりんの新作もあるようで、ますます目が離せない!みたいな。楽しみですね。

 

 

 

エスケヱプ・スピヰド/異譚集

 

 ~あらすじ~

鬼虫達のその後を描く本編後日談と学園編を収録した、ファン必携の短編集登場!

『前夜』九曜が鬼虫として目覚める前夜を柊目線で描いた物語。
『幕間/昭和一〇一年の学校の怪談』帝都への旅の途中、九曜と叶葉が廃校で体験した一夜の不思議とは?
『幕間/迷宮電気街奇譚』廃墟の電気街・神原迷宮で九曜達が出会ったのは、機械仕掛けのメイドだった!?
『異説/私立やしま学園』もしも九曜達が普通の高校生だったら。まさかの学園編!
『後日談/ヱピグラフ』黒塚部隊との戦いで生き残った鬼虫達と叶葉は、世界を巡る旅をしていた。彼らにはある目的があって――?
電撃文庫MAGAZINE掲載の3編に加え、書き下ろし2編を収録した特別編!

 

 

今度こそ、本当に終わってしまいました。

こう言うと大仰に聞こえてしまうかもしれませんが、誇張抜きで『後世に語り継がれるべき名作』。

最終巻となる今回は後日談を含む短編集。九曜や叶葉の周りで起こったちょっとしたハプニングやIFワールドの学園編、そして激戦を生き抜いた鬼虫たちのこれまでと、これから。

何気ないワンシーンを切り取ってみて、たとえばそれは『後輩』を待ちわびる柊の姿だったり、アフターライフを満喫する鬼虫たちだったりするわけですが、そんなありふれた日常を普通に過ごしている彼ら彼女らを見ているだけなのに、何か胸に迫るものがあります。いやもう柊が喋ってるだけで泣けます。

もちろん非日常の続いていた本編があるからこそなのですが、それと同じかそれ以上に、叶葉や鬼虫たち、黒塚部隊など、登場人物一人ひとりにドラマがあるからではないかなと思います。

九曜と叶葉の絆。

鬼虫の過去と現在。

そしてすべての戦いが終わって、未来へ。

これから先、彼らはどのように生きてゆくのでしょうか。想像するだけでこんなに楽しいことはありません。

短編集なので笑えるネタも満載。学園編では九曜と叶葉の夫婦っぷりを見せつけられました。意外なカップリングも楽しめてよかったです。

ということで、最後まできっちり楽しませてくれました。

この物語に出会えて、本当に良かった!

 

 

 

 

唐突に3巻以内で最近のおすすめ作品を紹介する記事

唐突にいきます。

3巻以内の作品をピックアップしたので比較的手を出しやすいかなーと思います。参考になればいいですが......。

僕より読んでいる方からすれば「読んだやつばっかりじゃーん!」みたいなラインナップになっているかと思いますが、温かい目で見守っていただければ。

10作品!絞り切れずちょっと多いです。それでは、レッツゴー!

 

軋む楽園の葬花少女 (電撃文庫)

軋む楽園の葬花少女 (電撃文庫)

 

 世界の真実に立ち向かえ!

ダークアクション作品。謎の生命体と戦う少女と、幼馴染を守るため戦いに身を投じた主人公。この関係性が絶妙です。また、1巻ではすべての常識が崩れ落ちていく感覚が楽しめます。

 

絶深海のソラリス (MF文庫J)

絶深海のソラリス (MF文庫J)

 

 【深海】×【絶望】。

このラノなんかでも上位に食い込むこの作品。やっぱり超面白いです。1巻では読者のほとんどが絶望の底に叩き落とされました。2巻ではそのトラウマをまんまと利用されました。下手にネタバレをすると面白さが半減してしまうので多くは語りませんが、とりあえず読みましょう。読めばわかるさ......。

 

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ (MF文庫J)

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ (MF文庫J)

 

 その日アニメが、現実になる。

激熱ロボアクション。胸糞展開からの逆転劇が最高に熱いです(ただ胸糞展開は人を選ぶかも)。エルフィーナというロボがもうね、男のロマンの結晶みたいなやつなんですよ。そして連続挿絵、つまりは漫画が間に挿し込まれています。躍動感があって素晴らしい試みだと思いました。

 

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (富士見ファンタジア文庫)

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (富士見ファンタジア文庫)

 

 ダメ講師グレン、覚醒。

まあ、これは入りますよね。みんな読んでるような気もしますが一応。やる気のない講師グレンが生徒たちと触れ合っていくうちにだんだんと心を入れ替えていきます。能ある鷹は爪を隠す――ではないですけど、隠した"爪"が明らかになる瞬間は爽快ですよ。ファンタジアで今一番勢いがあるかも?

 

我がヒーローのための絶対悪 (ガガガ文庫)
 

 我は恐怖、我は畏怖、我は影。ーー我がヒーローのための絶対悪、なり。

正義と悪のピカレスクロマン。『正義』として戦う幼馴染のために『悪』を演じる少年。大切に思っているのにぶつかることしかできない、このやるせなさ。仮面を被って戦う切なさが涙を誘いつつ、激闘で熱くなれる。そんな作品です。セリフや地の文の言い回しがいちいちかっこいいんですよね......。

 

サングリア ‐In the Dracuria earth‐ Rの一族 (角川スニーカー文庫)

サングリア ‐In the Dracuria earth‐ Rの一族 (角川スニーカー文庫)

 

 これは、誰かを傷付けるための拳ではない。大切な誰かを、守るための拳だ。

意外? かもしれません。でも僕はこの作品を推したい。

ヒロイン1人以外、全員吸血鬼。1人残されてしまった『人間』のヒロインと吸血鬼の主人公のボーイミーツガール。ヒロインがアホ強くて、主人公は虚勢を張っているけど実は弱気な一面もあるという、男女逆転状態。これがなかなか楽しい。

 

 正統派幻想世界が屍霊で埋め尽くされる...!

安心と信頼の十文字先生です(僕は薔薇マリも読んでいないにわかですが)!

突如として出現したゾンビたち。パニックに陥る人々。生きようとあがく人間の生々しさや極限状態下の心情などが素晴らしいです。ちなみにこれを書いている時点で2巻が発売されていますがまだ読めていません。恥ずかしい。

 

 この限り無く愛なき世界に咲く花は――サクラ×サク。

安心と信頼の(ry 

これ、なんか分からないんだけど無性に好きなんですよね。僕が思い描く理想のファンタジー、と言いますか。孤独な少年と孤独な姫。その能力ゆえ単身敵地に乗り込む姫を見て、これは"違う"だろうと、普段は弱気な主人公が立ち上がる!熱いですね。

 

異世界迷宮の最深部を目指そう 1 (オーバーラップ文庫)

異世界迷宮の最深部を目指そう 1 (オーバーラップ文庫)

 

 様々な思惑が絡んだ聖誕祭が幕を開け――そして全てが清算される。

ヤンデレヤンデレ

三巻まで読みましょう。BADENDまっしぐらな物語に打ち震えることでしょう。そこに、ヤンデレがあります。

 

フレイム王国興亡記 1 (オーバーラップ文庫)

フレイム王国興亡記 1 (オーバーラップ文庫)

 

 「あなたが・・・勇者様ですか?」「・・・いいえ、普通の銀行員です」

満を持して来ましたイチオシ作品フレイム王国興亡記!

先日4巻の発売が延期になり、悲しみに打ちひしがれていました。それを紛らわせるためにこれを書いているといっても過言ではありません......。

普通の銀行員が話し合いや交渉だけで赤字まみれの財政を改革していく!時には魔王だと蔑まれ、時には頭を下げて、それでも必死に見えない敵『赤字国債』と戦う、そんな浩太が大好きなんです。さあ、括目せよ!一人の銀行員の手によって『田舎』は今、『都市』に変貌していく......!

 

 

こんなところでしょうか。ここまで読んでくださってありがとうございました!

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 7

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 7 (GA文庫)

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 7 (GA文庫)

 

 ~あらすじ~

新生【ヘスティア・ファミリア】始動!
『戦争遊戯(ウォーゲーム)』という激戦を乗り越え新に眷族となったリリ、ヴェルフ、そして命。
ベルのもう一つの家族。深まる絆。だが、

「ここは私達のホーム、女主の神娼殿さ」
命を追ってベルが迷い込んでしまったのはオラリオの歓楽街。【イシュタル・ファミリア】が管理する『夜の街』。
「私はこの歓楽街に買われた身です」
そこで少年は囚われの身である極東の少女、春姫と出会う。
蠢く陰謀に呑み込まれるベルが下す選択は──。

『これっきりでいい、なろう、あの人の英雄に──』

これは、少年が歩み、女神が記す、
── 【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──

 

 

これはエロエロですね!ありがとうございます!

ということで、もう面白さが落ちることないんじゃないの?ってくらい5~7巻は怒涛の展開でしたね。

内容。娼館に迷い込んだベル君の貞操が危機に!

新キャラ・春姫が最高。望まぬ境遇にいるお姫様です。彼女を救いに行くベル君の覚悟が、決意が熱い!

辛い境遇なほど、救われたときの展開が素晴らしいものになるんですよね。

タケミカヅチファミリアと春姫が笑みを交わす瞬間、「あぁ、救われたんだな」と思いました。やっぱり家族とか仲間とかって、いいですよね。

今回はオラリオの闇部分が強調して描かれていたのではないかなと思います。ギルド黙認の歓楽街、横行する人身売買、それを利用した悪質な魔法具の作成。美の女神の派閥抗争に発展し、かなりギスギスした感じになりました。

「品性」(バッサリ)にはちょっと笑ってしまいました。

ということで、春姫という新たな仲間が加わったヘスティア・ファミリア。これからはますます賑やかになりそうで楽しみです。

そしてまた一つ英雄に近づいたベル・クラネル。

次は僕たちにどんな成長を見せてくれるのでしょうか。

緋弾のアリア (8) 螺旋の天空樹 トルネード・ハイ

 

 ~あらすじ~

東京武偵高校、そこは武力を行使する探偵―通称『武偵』を育成する特殊な学校。強襲科の超エリートでSランクの最強武偵・アリアのパートナーに選ばれてしまった(普段は)ただの一般人・遠山キンジ。犯罪組織『イ・ウー』の崩壊により始まった二つの連盟―『師団』と『眷属』の争いに巻き込まれたアリアとキンジ。そんな中、文化祭の準備が進む武偵高に、アリアととても関係が深い“あの人物”が現れて―。深まるアリアとの亀裂、孤立していくキンジ、失われた“アリアの隣り”をキンジは取り戻すことができるのか!?大スケールアクション&ラブコメディー第8弾。

 

 

男装女の子まで用意されてしまいましたね......もう対応できないニーズがない気がしますよ。

ということで今回はワトソン君ちゃんが登場。さらには極東戦役開始。スケールがすごいです。世界を巻き込み始めました。

ワトソン君ちゃんに関しては途中途中でヒントが出ていたのでなんとなくそうなんだろうなとは思っていましたが、案の定でした。というか、表紙で思いっきり描いちゃってますしね。

でもでも、ジャンヌがいいよね。乙女な趣味を隠しているとか、可愛いです。

さてさて、スケールもデカくなってきてますます盛り上がってきました。キンジの超人技にも磨きがかかります。次回も楽しみ!